「ギンレイ通信」について語る

前に予告しておいたギンレイホールの、知る人ぞ知る「ギンレイ通信」について語る日が遂に来た。

これを書きたくてたまらなかったのだ。

かつて全盛を誇った名画座は、どこでもおよそ似たような小さな上映スケジュール表を作って配っていたものだ。今でもそうに違いない。というのは最近ではもっぱらギンレイホールに通い詰めていて、昔は大いに通った早稲田松竹にもこのところ、とんとご無沙汰してしまっているので、正確には思い出せないのだ。
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「ギンレイ通信」は素晴らしい

いずれにしても、ギンレイホールが定期的に発行している「ギンレイ通信」は本当に素晴らしい。僕はとても気に入っている。これを集めることが大変な楽しみになっていて、今回はこれを紹介したい。

とても小さな簡単なものである。このコンパクト感が先ずは不可欠で、貴重だ。まあこれはどこの名画座でもそうだろうが。

四つ折りになっていて、見開くと4回分の上映スケジュールが一覧として見ることができるようになっている。現物がこれ。百聞は一見にしかず。

最新のものがこれだ。

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執筆した段階での最新のギンレイ通信。Vol.212

載っている内容と情報は何?

ギンレイホールの上映サイクルは、前から言っているように、二本立てを2週間上映するというスタイルである。このギンレイ通信には、4回分の上映スケジュール、具体的な上映作品と上映時間、そしてその映画そのものの必要最低限の情報が記載されている。例えば監督や俳優陣、おおよそのストーリー紹介などだ。

他に、その映画をPRするに不可欠な様々な受賞歴や場合によってはキネマ旬報ベストテンの順位などが非常に分かりやすく掲載されている。

ちなみに最新の通信ではこんな感じである。f:id:atsuatsutakechan:20191002090109j:image
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拡大してみよう。こうな感じで紹介映画がコンパクトに紹介されている。裏面には例のパスポートとギンレイシネマクラブの案内、それと毎回、上映映画の監督のコメントなどが紹介されている。ちなみに、これはとっても楽しみにしている次回の上映作品。

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中々いい感じだと誰もが思うに違いない。

映画の時間(長さ)、受賞歴等に続いて監督と主演の紹介。その後に続く、簡単な内容紹介というかストーリー紹介がこれまた絶妙だ。いつも5行と決まっている。字数にして120字。

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120字の映画紹介はお見事。コンパクトに映画の本質を伝える

この120字に盛り込まれた内容がいつも本当にお見事としか言いようがない。実にコンパクトにまとまっていて、読む者にこれはどうしても観たい!と思わせるに十分だ。一体、これはどなたが書いているものなのか、気になってならない。通信の裏面に、編集:ギンレイ通信編集部との記載があるが、実際にはどなたが書かれているのだろうか?

もしかしたら、上映作品を決定している久保田支配人ご本人直々に書かれているんだろうか?その簡潔にして内容も的確に知らしめる文章力に感嘆。中々こんな風に書けるものではない。

2週間で上映映画が入れ替わり、4回分が紹介されるということは、このギンレイ通信は8週間毎に発行されることになる。約2ヶ月に一回ということだ。正確に言うと少し違う。見開きで4回分の上映スケジュールが紹介されるのだが、その通信の最終上映作品の紹介は、次回の通信の最初に掲載される仕組みとなっている。

2回分の通信を見ると、古い方の最後が新しい通信の最初に載ることになる。これは常にそういう仕組みになっている。だから、2ヶ月に一回ではなく、正確には1ヶ月半毎の発行となり、新たな映画の紹介としては3回分が掲載されることになる。

毎回の発行が楽しみでならない

僕はもうこの通信の発行が楽しみでならない。今、手元にある通信の最後の上映作品が始まるタイミングで、次回の通信が発行されるわけである。

新しく発行された通信を手に取って広げる時のワクワク、ドキドキ感がたまらない。今後1ヶ月半の上映映画がここで明らかになる。6本の上映映画の顔ぶれだ。

こうして、ギンレイ通信はギンレイホールに通う映画ファン、特に例のパスポートを持っているギンレイシネマクラブの会員にとって、必須にして最も大切なアイテムとなる。

この通信は毎回、紙の色が違うのである。これがまた楽しい。センスの良さを感じる。過去の通信を広げてみるとこのとおり。

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毎回色が変わって、中々美しい。コレクターにはたまらないアイテムだ。

正確に何色を使い分けているのか不明だが、これを見る限り、9色のようだ。10回目に元の色に戻っている。中々いいでしょう?

これだけの内容だと、上映期間が終了しても直ぐに捨ててしまうことができない。記念として大切に保存することになる。

クリアファイルで大切に保存

ちなみに僕はこれをクリアファイルに保存している。折りたたんだ状態だと、却って保管が難しく、一目で過去の上映作品が分かるように広げて保存している。

実は、これを保存しているので、今回、僕がずっとシリーズで書き続けている「ギンレイで観た全映画を語る」の基本データが書けるわけだ。非常にありがたい。

こんな感じで、ファイリングしている。

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僕がコレクションしているファイルがこれ。

こんなファンもいるのである。ギンレイホールの全スタッフに知ってもらいたいものだ。久保田支配人、どうか皆様によろしくお伝えください。

これからも新しい通信の発行を楽しみに待ち続けたい。

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