新型コロナの影響が様々なところに

熱々たけちゃんです。このところ新型コロナ感染拡大の影響が甚だしい。
全く思いがけないところまで影響を及ぼして、唖然・呆然とさせられたGoogle AdSenseの審査を受け付けしててもらえなかったことが先ず一つ。

次に、我が愛するギンレイホールも休館を余儀なくされたこと。これは前回縷々書いたとおりです。

今回は、最も重要なこと、僕にとっても仲間にとっても一番重要なことについて書かせてもらうことにしました。
この辺りでいよいよ書かなければいけないな、と決心した次第です。ズバリ合唱のことです。
このところの我が合唱団に課せられた苦渋の選択の経緯とことの顛末。そして僕自身が最近味わっている偽らざる本音の告白です。この部分は後編ですが。

合唱団の練習をどうするのか?という抜き差しならない問題

簡単に言えば、新型コロナの感染が拡大する中で、合唱団の練習をどうするのか?という問題。
緊急事態宣言が発令され、東京都知事からの不要不急の外出禁止、様々な業界への休業要請が行われている今となっては、もう議論の余地など全くないのだが、合唱の練習をどうするのか?止めるべきではないのか?という問題はかなり早いタイミングで、僕にとっても仲間にとっても、非常に頭の痛い重要な懸案として重くのしかかっていたものだ。

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僕が指揮をしている合唱団は

僕が混声合唱団の指揮者を長年に渡って務めていることはご存知の方が多いだろう。その合唱団は約20年程前に僕が仲間と一緒に立ち上げた合唱団だ。元々は京都の同志社大学の混声合唱団の首都圏にいるOB・OGを集めて発足したのだが、今ではもう同志社ともその混声合唱団とも何の関係もないいわゆる一般合唱団だ。

メンバーは現在、約30名ほど。勤務先で停年を迎え、関西などの地元に帰るというメンバーもたくさんいて、そんな卒団者を含めると関わったメンバーは相当な数になるはずだ。この20年間、本当にたくさんのメンバーと歌い続けて今日に至っている。

現在の30人程のメンバーは、同志社での合唱団のOB・OGではないメンバーがドンドン増えてきて、今や3分の1、いや5分の2に及んでいる。これは非常に嬉しいことだ。昔の繋がりで入っているのではなく、今の僕らの歌を聴いてくれた上で、この合唱団が気に入って入団してくれた人たちばかりなのだから。

とにかく仲のいい、絆の強い合唱団

僕らは本当に仲の良い合唱団。みんな大の仲良しというのが最大の特徴ではないか。この合唱団は練習回数こそ月に2回、つまり2週間に1回しかないのだが、妙に結束の固い、結びつきのひときわ強い合唱団なのだ。何だか家族の延長線にあるかのような。
昔からのメンバーだと学生時代からの付き合いなので、かれこれ40年以上に渡って苦楽を共にしてきたわけで、嫌が応でも運命共同体的な強い絆で結ばれている感がある。

僕はこれまでに日本を代表するようなトップレベルの合唱団を始め、様々な合唱団で歌ってきた経緯があるので良く分かるのだが、誤解を恐れずに言うと、合唱団というのものはどこでもみんな非常に仲の良い、家族の延長のような付き合いをしているわけでは決してない。僕の経験では、この僕らの合唱団は特別に仲の良い、絆の強い合唱団ではないかと常々思っているところだ。

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そんな合唱団でも練習の中止を巡って、激論となる

今から思えばもうかなり前のことになる。まだここまで新型コロナ感染予防が声高に叫ばれてはいなかった2月の中旬。2月22日(土)の練習を予定どおり実施するのか、それとも中止するのかを巡って足並みが揃わず、幹部の間でも、もっと正確に言えば指揮者を支えるパートリーダーという技術系の幹部の間でも意見が分かれ、足並みが揃えわず、少しギクシャクした経緯がある。

指揮者の立場と医療職の立場の板挟みで身を引き裂かれ、痛恨の極み

僕はこの合唱団の指揮者である。日々の練習も含め、音楽上の一切の責任を負う重責を担っている。最も練習を推し進めたい人間だ。1分でも2分でも練習時間は多めに確保したいと常に思い続け、とにかく練習そのものが好きで好きでたまらない人間なのである。

もちろん僕はアマチュアだ。長年に渡って様々な病院や経営本部に勤務してきた。医者ではないが病院の経営面のマネジメントを担当する幹部職員である。現在の病院では元々は事務部長であったが、今は病院の改革の方向性を巡ってトップと対立し、事務部長を外された経緯はこのブログでも書いたとおり。事務部長は交替しても、今でも職場の病院の幹部職員であることには何ら変わりはない。

当時の僕の病院では、さすがに新型コロナウィルスの感染拡大の防止には殊の外慎重になっていて、2月の初旬には、院内の全ての会議・研修会は中止。どうしても必要な委員会活動は実施するも必ずマスク着用。できれば開催を見送るという、徹底して人が集まることを極力排除する方針が貫かれていた。
院長を中心に幹部職員10人程が集まって週に2回、30分程度の定例幹部ミーティングでさえ、今後は一切中止とされていたのだ。

どういう対応なのかというと、今となっては当たり前のことばかりなのだが、会議室などに複数名が集まって話し合うことは、マスクを着けていても禁止という扱いであった。当時はまだ今でいう「密閉・密集・密接」の「3密」が提唱されるかなり前だったのだが、僕の病院では世の中に先立ってそれを貫いていた。そして、病院から一歩出た後も不要・不急の外出は控えるように厳命されていたのだ。

僕がまだギンレイホールが上映を続けていた最中でも、中々ギンレイホールに通えなかったという背景にはこれがあったわけである。

合唱の練習で歌うことは許されるのか、許されないのか!?

こんな取り扱いが世の中一般的にはまだまだ突出して厳しい扱いだっただけに、2.22(土)の練習をどうするべきか、大いに見解が分かれてしまったというわけだ。
僕は指揮者として誰よりも練習時間を確保して、練習の中止なんてよっぽどのことがないと有り得ないことだよ、という立場でありながら、一方の職業人としては不要不急の外出を控えるように厳命されていたこともって、この相矛盾する究極の選択に身を引き裂かれる思いであった。

そんな中で、僕は合唱団の団長と相談して練習の中止を決断した。予め一部のパートリーダーから反対の意思表示、つまり練習を中止しないで、予定どおり練習をやりたいという希望も把握していたが、心を鬼にしてここは中止せざるを得ないと判断をした。指揮者としては本当に苦渋の選択。とにかく練習を中止したくない、練習をしっかりやりたいとは他の誰よりもそれは僕自身の強い思いであったのだから

どうしても練習を中止せざるを得ないという苦渋の決断

だが、ここでは敢えて中止という決断を下さざるを得なかった。
ここで誤解があってはいけないのは、僕は病院の職員で厳しい感染予防を求められているから練習をすることができないということではなく、つまり厳しさを求められている竹重は練習を休めばいいけれど、そこまで求められていない他のメンバーは大丈夫ではないかとか、あるいは危険を承知で練習に参加し、そこで感染してしまったメンバーは仕方がない、それは自己責任だ、とする考え方では済まされないということなのだ。

病院職員の僕が休めば済むという問題ではなかった

確かに僕の職場である病院では当時から厳しく、僕が合唱団の練習に参加していてそこで感染した何ていうことになると、立場上相当にマズいことになる、それはそのとおりなのだが、だから僕は練習を中止した、逆に言えば、竹重は練習を休んで、誰か他のメンバーが自己責任で何とか代わりの練習を受け持てばいい。そういうことではなかったのだ。
この点をどうしても理解してもらわなければならないと切実に思った。

ここで集まった合唱団のメンバーから陽性者が出たら、合唱という活動の性格上、クラスターは必至、そうすれば今後の活動ができなくなるばかりか、社会に及ぼす影響、感染拡大に拍車をかけてしまう。それは絶対に食い止めなければならないということだったのだ。

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合唱は最も危険性の高い活動となってしまった!

悲しいかな、合唱は「3密」の最たるもの

合唱活動、つまり多くのメンバーが一堂に会し、みんなが大きな声で歌を歌うという活動は、コロナ感染防止には最も良くない行為ということになってしまうのだ。
密閉・密集・密接の「3密」の典型そのものであり、正に飛沫合戦・飛沫大会
に他ならないのが我々の合唱という活動なのだ。

それから暫くして、岐阜県可児市の合唱団で案の定、クラスターが発生した。ご記憶の方が多いだろう。あのニュースに寄せられたSNSを読むと、世の中の一般の人たちの、この期に及んでまだ趣味の合唱にうつつを抜かしている世の合唱人に対する猛バッシングは凄まじかった。それを読んだ際には、ここまで言わなくてもと思うほどの強烈な意見が多かったが、冷静に受け止めれば、そこで書かれていることは確かにそのとおりだったのである。

本当は嬉しいと感謝したかったが・・・。

合唱団が練習の中止を巡って激論となり、ギクシャクしたときも僕は本当に辛かったと正直に告白する。

中々理解をしてもらえない仲間にかなり厳しい発言もしてしまった。だが、そのメンバーは合唱の練習をやりたい、合唱団として10月に予定されている定期演奏会に向けて歌を歌いたい、そのために練習をしたい、一緒に歌を歌いたいと訴えるメンバーだったのだ。

そんなメンバーに指揮者の僕が、一番練習をやりたくてたまらない僕が、練習をやるわけにはいかないと反対する時の辛さは、言葉にできないほど。
正に痛恨の極みであった。

ここまで練習をやりたいと希望してくれる歌い手には僕としては、大いに感謝しなければならないのだ。ありがとうと言わなければいけないのだった、本来は。

反対を押し切ってトップダウンで決めた苦渋

そして時間がなかったこともあって、最後は練習中止に反対する声があることを承知していながらも、団長と二人でトップダウンで中止を決めてしまったしまったこともメンバーには不満を感じたことは理解できる。

でも、あの時にはどうしてもああするしかなかったというのが僕の偽らざる本音。その直後に報道された岐阜の合唱団のクラスターをみても、決して間違っていなかったと信じている。これは人の生命がかかっているのである。

あれから今日まで、連続して6回(ボイトレ練習も含めている)も練習が中止されている。5月の練習も正式に中止と決まった。いささかギクシャクもしたあの大激論からそのまま一度も顔を合わせることもなく、活動が止まったままなのである。これは辛い、本当に辛い、辛過ぎる。

この赤ペンで✖がついているのが練習の中止日。完全に活動が止まっている!
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合唱界は認識が甘過ぎる!

僕らの合唱団では、僕が病院職員ということもあって、早めに練習中止を打ち出した方だったことは間違いないと思う。この段階では、周囲の合唱団はまだ練習を続けているのが普通だったように思われる。

知り合いの合唱指揮者や合唱団の仲間に確認すると、換気に配慮しつつ、マスクをしながら歌っているという合唱団もあった。緊急事態宣言が発令されている今ではもうどこの合唱団でも活動停止をしているが、当時はそんな状況だったのだ。それだけに2.22の練習をしたかったというメンバーの思いは僕なりに理解はできるのである。

それにしても合唱界は今度の新型コロナ対策としては、あまりに認識が甘過ぎると言わざるを得ない。何度も言うが、合唱というのは本来の活動そのものが飛沫合戦・飛沫大会そのものなのだ。練習中は部屋を閉め切って、周囲に音ができるだけ漏れないようにして、とにかく周りのメンバーの音と声を聴けと。歌うよりも聴くことの方が大事だというのが合唱の本質で、それを極めようとすればメンバーはどうしても密接してくる。密接してお互いの声を聴き合うことが一番重要だというわけだ。超一流の合唱団だとちゃんと距離を保っていても聴き合えるというかもしれないが、少なくても今、求められているようなソーシャル・ディスタンスなんて保てるわけがない

つまりこれ以上ないくらいに「3密」とならざるを得ないのだ。それが合唱というものの本質と抜き差しならない関係でそうなっていることが辛い。とてつもなく苦しい。困った活動なのだ。

東京都合唱祭の中止を未だに決められない愚かさ

それなのに、東京都合唱連盟は7月に迫っている出場団体が総勢500団体近く集まる東京都合唱祭の中止を未だに決めあぐねている。何という決断力のなさ。事の重大さを認識していないことに驚きを通り越して、怒りが込み上げてくる。

念のため言っておくと、僕はこのブログを立ち上げたかなり早い段階で、東京都の合唱祭を絶賛していることを伝えておきたい。「東京都合唱祭は素晴らしい。絶対に参加すべきだ!!」という記事だ。そんな僕が敢えて言わせてもらう。
何をグズグズしているんだ。中止するしかないことは明白だろう!と。
これは人の生命がかかっている問題なのである。

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10月の定演を丸一年延期することに

僕らの合唱団は、この秋の10.24(土)に浜離宮朝日ホールという世界的な名ホールでの第6回目の定期演奏会が決まっていた。
10.24はこの新型コロナウィルスのパンデミックも終息している、あるいは終息に近づいている可能性は高い。

緊急事態宣言が解除されても、まだ歌えない苦しみ

だが、ここが頭の痛いところで、定期演奏会当日にコロナが仮に終息に向かっていても、それではダメなのだ。演奏会に向けてメンバーが一丸になって濃密な練習を何回も何回も繰り返し続け、それの集大成としての演奏会当日なのである。
練習ができないことにはどうにもならない。
そしてその練習が何時から再開できるのかは、現時点では全く予想がつかないのである。

注意しなければならない点は、合唱団の練習が再開できるかどうかは、緊急事態宣言の延期とか解除という問題とは必ずしも連動しないということだ。

先ほども書いたように合唱活動は飛沫合戦・飛沫大会そのもので、新型コロナの感染予防上は最も危険な行為と言っていい。3密の最たるもの。
合唱に比べれば映画館で映画を観るとか、パチンコ店の方がよっぽど危険性が少ないことはあらためて言うまでもないだろう。

だから、練習を何時から再開できるかは全く見当がつかない。緊急事態宣言が解除されてもまだまだ合唱は再開できないのである。
そのあたりを踏まえて、僕たちは思い切って今年の秋の
10.24を延期することとし、緊急事態宣言が発令される前に、来年の10月、つまり1年後のホールを確保することを決定した。

みんなで一丸になって、浜離宮朝日ホールをまたゲット!!

そしてみんなの思いと作戦が功を奏して、見事、来年の
10.30(土)に同じ浜離宮朝日ホールでの開催が決まった。
これは最近ではとてつもなく嬉しかった大ニュース。

それにしても、演奏会は来年の10月末に延期され、2月の後半から3カ月以上全く練習できない辛い日々が続いている。いつ再開できるかも目途が立たない。下手をするとこのまままだ何カ月も練習できない可能性だってある。

冒頭で書いたとおり、僕らは殊の外仲の良い、絆の強い合唱団で練習の終了後は決まって飲み会、もちろん全員で行くわけではないが、かなりのメンバーが飲み会に参加して、それこそ毎回、メチャクチャ盛り上がるのだ。
そんな飲み会もなくなってしまって、今に至っている。

本当に辛い。耐え難いことだ。

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新型コロナの絶滅を願う!

本当にこの新型コロナは一体何なんだ!?未だに治療薬もワクチンも開発されていない。何というウィルス。
新型コロナ、1日も早くこの地球上から消え去ってほしい!!

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