漸く届いたコーラルチャームとソルベット

シャクヤク熱が昂じるばかりの僕が、来年を見据えて、シャクヤク畑を倍増させる計画を立てて着々と準備を進め、増設したスペースにたくさんの新しいシャクヤクの苗を植え付けてきたことは、何本かのシャクヤク日記でレポートしたきたとおりだ。

シャクヤク写真日記の中で、一連の【来年への準備と対策】編が、既に6本も配信されている。

その新しく造成した第2シャクヤク畑の一番いい場所、「特等席」が空席になっていて、そこは大事な苗のために確保してあると、書かせてもらた。

これである。前回の【来年への準備と対策6】(シャクヤク写真日記㊶)の一部である。

【来年への準備と対策6】より抜粋

第2シャクヤク畑には、実はもう2株植え付けるスペースを残してある。1カ所は第2シャクヤク畑の特等席だ。

これはいずれ詳細に報告することになるが、大切な新種を植え付けるために残してある。
その新しい品種は、ネットで現在注文中。入荷次第、大阪から送られてくる手筈だ。

そう。あれだけ新しい苗を植え付けたのに、大本命はネット注文による特別な品種だった。

それを大阪の某有名苗木店に注文していたのである。僕がほとんどのシャクヤクの苗を購入してきたカインズホームでは入手できない貴重な品種だった。

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中々届かなくて焦った・・・

店舗からの案内では、発送開始予定は「10月下旬~」となっており、植え付ける庭の準備はとっくに万全を期し、一日千秋の思いで楽しみに待っていたが、10月末になっても一向に届かない。連絡すらないまま、気が付けばいつの間にか11月に入っていた。

これはどうなっているんだろうと、大いに焦った。店舗にメールで照会したところ、「ご注文いただいております商品は、入荷が遅れており、11月中旬から下旬頃の発想を予定しております」との返信があった。

えっ!マジで!?11月下旬の可能性もあるのかとショックを受けた。

仕方がない。こちらは待つしかないので、気長に待つ腹を決めたところ、案内よりは早く、昨日(2025.11.14)待望の苗が届いたので、早速植え付けた。

今回はそのレポートだ。

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先に1枚だけ「新しい苗」を公開!

かなり先が長くなりそうなので(笑)、今回送られてきた新しい品種の苗を、ここで1枚だけ見てもらう。

これが新しい苗と真っ赤な尖った新芽の姿。たらいに浸かっている。

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ネット注文していた苗の正体

こうして11月中旬になって漸く届いた待望のシャクヤクの正体は、人気が高いながらも中々見る機会もない珍しい品種だった。

「コーラルチャーム」という品種。「コーラル」というのは「珊瑚」の意味で、オレンジと赤で構成されるオレンジがかったピンク色のことをいう。

簡単に言うとオレンジ色のシャクヤクだ。シャクヤクの花の色はピンクと赤、白が中心で、それ以外の色はかなり珍しく希少価値がある。

僕は去年も、黄色のシャクヤクに憧れて「楊貴妃」をネットで取り寄せて購入したところだが、オレンジ色というのも珍しい。何種類かの品種がある中で、その名もズバリ「コーラルチャーム」という品種に惹かれ、注文した次第。

もう1種類は、ここでも何度か話題になっている「ソルベット」である。元々我が家には比較的早くからソルベットが植えられていてのだが、手違いで太い根っこを切ってしまうという大チョンボをやらかして、去年も今年も全く咲いていない。

そして例のWさんから株分けしてもらったソルベットがある。

だが、ソルベットと一口でいっても色々な種類があるようで、Wさんからいただいた株も、「ソルベット的な」花であり、本当にソルベットかどうかは定かではない。

店舗の注文用の写真で見るものは、格別にゴージャスなこの世のものとは思えないような美しさを誇る花。それが前から欲しくてたまらなかった。それを今回、改めて注文した。

こうして「コーラルチャーム」と「ソルベット」の2つの品種を注文し、それが昨日、11月中旬になって漸く届いたいうわけだ。

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薄い段ボール箱で届いた

漸く届いた2種類のシャクヤクの苗を公開させてもらう。

先ずは、送られてきた荷物(段ボール箱)の形状から。

「植物取扱注意」とはなっているが、どこからどう見ても普通の荷物。シャクヤクの苗が入っているものには見えない。

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段ボールを開けてみると

丁寧に段ボールを開けてみると、こんなものが出てきた。

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実はこの園芸業者は

注文した園芸業者は、「国華園」という大阪の和泉市にある非常に有名な苗木店である。実はこの業者にシャクヤクの苗を注文するのは、今回が初めてではない。

僕がシャクヤクを育てたいと決心して、一番最初にシャクヤクの苗を集め出した最初に関わった業者だった。

忘れもしない今からちょうど6年前のことだ。

物持ちのいい僕は当時の納品書(お届け商品明細書)をちゃんと取ってある(笑)。

今回の物と全く同じもので、2枚を並べて写真を撮っても、見事に同じ様式で並ぶ。

6年前もこの業者から「ソルベット」購入

ご覧の納品書のとおり。ちょうど6年前の2019年の晩秋に、今回と同様の「ソルベット」を注文している。

2019年という日付けに注目してほしい。奇しくもピッタリ6年前の晩秋なのだが、この2019年こそ記念すべき、僕が初めてシャクヤクの栽培を始めた年である。

2019年の秋にシャクヤクの苗を購入して、我が家の庭に初めて植え付けた。右も左も分からない中での取り組みだった。この秋に苗を植え付けて、翌2020年から初めての発芽を迎えることになったのだ。

この年、国華園から購入した「ソルベット」は、我が家の玄関側のシャクヤク畑に植えられていて、僕が大チョンボで太い根っこを切ってしまったあのソルベットではない。

この2019年に植付けたシャクヤクの苗は「国華園のソルベット」。この年カインズホームで購入した「春の粧」と2つだけ植え付けた。

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6年前の「ソルベット」は芽すら出なかった!

国華園で購入したソルベットには悪い記憶しかない。この6年前のソルベットは、翌年の春になっても、全く生えてこなかったのだ。花が咲かないとかそういうレベルではなく、そもそも芽すら出てこなかったのである。

この時のエピソードは、我がシャクヤク栽培人生における最大にして最悪の出来事。本当に不思議だった。「春の粧」はちゃんと生えてきて、今では立派な花を咲かせているというのに、国華園のソルベットは芽すら出てこなかった。完全に土の中で枯渇してしまったようだ。

当時の僕がシャクヤクのことを何も知らず、とにかく訳も分からずに必死になって植え付けただけで、今のような経験もスキルも持ち合わせていなかったことが大きな原因だと考えているが、それにしても同じタイミングで植え付けた他の苗はちゃんと問題なく育ったのに、どうしたのだろうか?

実は思い当たる点がハッキリとある。

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国華園の苗はポット苗ではない

実は、シャクヤクの苗の購入といっても、僕が多くの苗を購入しているカインズホームやコメリで購入した苗と、国華園で購入したものとは苗の扱いが全く異なっているのである。

我が家のシャクヤクの苗は圧倒的にカインズホームで購入したものが多いのだが、それ以外の店で購入したものと比べても、唯一国華園の苗だけが違う形態で売られている

一昨年ネットで購入した例の「かぐや姫」、今年ネットで購入した「楊貴妃」など、ネット注文したものもカインズホームと同様の形態で売られており、国華園の苗だけが異なっている。

国華園の苗以外は全て、いわゆる「ポット苗」と呼ばれるビニールの鉢の中に新芽の生えている株が植えられている状態で店舗で売られ、あるいは段ボールでポットが配送されてくるのである。

ポット苗は、ビニールの鉢に土と一緒に苗が植えられており、庭に植え付ける際も、穴の中にそのポットごと埋め込んで、そのビニールポットを鋏で切るなりして、そのまま植え付ければいい。

つまり苗の周りに詰まっている土をそのまま庭に移し替えるのである。

今年の9月に第2シャクヤク畑に植え付けポット苗の様子をもう一度見てもらおう。

国華園の苗以外は全てそうなっていて、今まで一度も失敗したことがない

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何故か国華園の苗だけがポットじゃない!

国華園の苗だけがポット苗ではない。

ではどうなっているかと言えば、既に今回の「コーラルチャーム」と「ソルベット」の苗で見てもらったとおり、ポットには入っておらず、ビニール袋の中に「ピートモス」(水辺植物などが分解・堆積して泥炭化したもので、保水性・通気性が良く、根に酸素を供給しやすい土壌改良剤)と一緒に根っこと新芽がそのまま剝き出しで入れてある

ピートモスは土壌改良剤であって、土壌そのものではない。ポットの土の中で根が守られているのではなく、あくまでシャクヤクの新芽がいくつか付いた根が、ビニール袋に入れられてあって、その周りにピートモスがあるという状態なのである。

今回も6年前と全く同じ説明書が同封されていたが、そこには「ピートを取り除き、水の入ったバケツに入れて云々」と書かれているのだが、当時の僕はこのピートを取り除くという説明の意味が全く理解できず、大慌てしたことを良く覚えている。

そもそも「ピート」という言葉そのものが全く初耳で、訳が分からなかった。

結局6年前、植え付けに失敗し、土の中で枯らしてしまったのだろう。

何故、国華園の苗だけがポットを使わないのか不思議でならないが、冒頭で書いたように国華園は非常に有名な苗木店であり、評判も決して悪くないどころか、評価の高い業者なので、ポット苗でなくても問題はないということなのだろう。

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あの「株分け」と同じ扱いだ

6年前には面食らって上手く植え付けられなかった僕だが、今となっては何も心配していない。要は、先日株分けしてもらった「Wさんのソルベット」や、古刹の片隅から根っこを頂戴してきた「ヨウヨウ」と同じこと。

「Wさんのソルベット」の株分けは、我が家の真向かいの家ということもあるが、根っこの部分をシャベルで掘り起こして、根っこそのものを分けてもらっている。その根っこに新芽がたくさん付いていたわけだ。

その新芽の付いた根っこをそのままいただいたわけで、周囲の土ごともらっているわけではない。「ヨウヨウ」の場合も一緒。いくらか周囲の土もあったが、基本的には新芽の付いた根の一部をいただき、それを我が家のシャクヤク畑に直接植え付けているわけだ。

だからこそ、植え付ける土地の土壌の改良が必要となるわけである。今回はそれを事前に十分やったことはご存知のとおり。

だから今回は決して以前のような失敗をすることはないだろう。「ポット苗」でなくても心配は要らない。そう信じて植え付けることにした。

(㊸に続く)

 

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