目 次
摘蕾した後、残った蕾はどうなったのか?
写真観察日記8で、4月2日・日曜に泣く泣くせっかくの蕾を間引くといういわゆる摘蕾をしたことを報告した。
これは僕としては何とも辛い措置だったのだが、シャクヤクならではの豪華な花を咲かせるには不可欠な栽培過程とのことで、心を鬼にしての摘蕾だった。
シャクヤク自身にとっても大切な作業だという演芸のネット記事や書物の解説を信じて、たくさんの蕾を摘まんでしまったのだが、あの摘蕾から丸々1週間。
残った蕾は、果たしてどうなったのであろうか?
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今日(4月9日・日)の首長美人No. 1
前にも書いたが、蕾が大きくなるのと同時に、その蕾を支える首の部分がドンドン伸び出して来て、首長美人になってくる。
葉っぱは付かずに首だけがスッーと伸びてくるのである。
これがいかにも美しい。そして、こうなると確実に立派な花を咲かせてくれるのは間違いないので、見ている側、育てる側も嬉しくてたまらなくなる。
この1週間で首長美人が続々と出現しつつあるが、今回のNo. 1はこれだ。
摘蕾をした後のラテンドールである。

見事に伸びた長い首と大きくなってきた蕾。

首の長さが更に強調されるようにトリミングしてみる。
シャクヤク畑の様相が一変
この1週間で、僕のシャクヤク畑の様相が一変するほどの成長を見せている。
摘蕾をした株も、しなかった株もおしなべてグングンと成長を遂げ、蕾はどんどん大きくなってきて、例の「首長美人」は益々そのとおりに首を伸ばしてきた。
蕾をつけた枝は一斉に首を伸ばしてきたことがハッキリと見て取れる。
シャクヤク畑全体が何だか非常に賑やかになってきたという感じである。

シャクヤク畑の全容。大きな茂みとなってきて、蕾がドンドン大きくなってきている。

たくさんの蕾と、その蕾を支える首がドンドン長く伸びてきているのが分かるだろう。
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摘蕾で蕾を半分以下にしてしまったラテンドール
さて、先週の行った摘蕾は全てのシャクヤクに対して実施したわけではもちろんない。
ラテンドールと春の粧の2つの品種だった。中でも集中的にラテンドールに対して摘蕾を行ったのだ。
ラテンドールは他のどの品種とも異なって、嬉しいことに蕾がビッシリとついて、しかも1つの蕾の周辺に固まって2つ、3つも蕾が付いていたのだった。

3つの蕾が重なるようにして付いている様子(前回撮影したもの)。
それが良くないと間引いたわけだが、蕾の総数が27個だったのを、何と半分以上の14も間引きして、残りを13個としてしまった。
これが今後、どうなっていくのか?
楽しみのような不安のような複雑ない思いが錯綜したが、結果的にはやっぱり間引いて良かったんだと確信を持つに至った。
基本的には、一本の枝に一つだけの蕾を残したわけだが、その選ばれた蕾は、こちらの期待に応えてドンドン大きくなってきた。
実際に見てもらおう。

ラテンドールを横から撮影すると、蕾が大きくなり随分と首が長くなってきた様子が良く分かる。

正面からラテンドールを撮影するとこうなる。手前は切れてしまっているが、たくさんの蕾を確認できる。

摘蕾したことで残った一つの蕾が力強く成長を続ける。首がしっかりと支える。

横から蕾に近づいて撮影するとこんな感じ。

ドンドン大きくなる蕾とそれを支える長い首を見ると、摘蕾が間違っていなかったことが理解できる。
この姿を見ると、随分残酷だなと心を痛めた摘蕾だが、やっぱりやった方が良かった、シャクヤクにとってもそちらの方が良かったんだとしみじみと思えてくる。
残した蕾が実に力強く大きく成長を続けているのである。
見事としか言いようがない。
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春の粧

春の粧の蕾の成長のスピード感もすごい。ドンドン首が伸びてきた。

向きを変えて撮影するとこんな感じ。蕾が良く分かる。
春の粧の成長は本当に早い。昨年もたくさん見事な花を咲かせてくれただけに期待が高鳴る。
例の辛い摘蕾を3個行ったわけだが、残った蕾はグングンと大きくなってきて、首もスーッと伸びてきた。
春の粧はピンク色の見事な花を咲かせるのだが、今回の蕾を見ると、もうその蕾は明らかに色付き初めているのが、一目瞭然だ。

明らかに蕾の頭頂部が赤く色付き始めた。

ここまでくると、開花はかなり近づいている。
蕾の頭頂部がピンク色になって来ている。この調子でいくと、開花は思いの外、結構早いかもしれない。
本当に、楽しみである。
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滝の粧
蕾は3個しか付けてくれなかった滝の粧だが、成長は一番早く、こちらも開花が近づいている感じがする。
花の色は白であり、蕾にもその白さが明らかに見て取れる。清潔感が漂ってくる。ここまでくると春の粧と同様に開花はかなり近いはずだ。これは一挙に来そうだ。
とにかく首の長さが半端じゃない。

蕾の形はまん丸というよりもチューリップのような格好だ。白い花びらが直ぐにでも広がってきそうな勢いだ。

白い花の色が伝わってくる。全部で3個しか蕾がないのが本当に残念。
モーボクエン
このモーボクエンには本当にガッカリさせられた。どうやら蕾が一つも付いていないということは、先週くらいからウスウス分かっていたのだが、それでも一つくらい隠れた蕾があって、顔を出してくれるのではないかと内心、期待していたのだが、やっぱりダメだった。
葉っぱはほぼ完全に広がりを見せた。
その中から遂に蕾を発見することができなかった。

どこからどう見ても蕾は一つもない。 残念だ。
元々、発芽一つだけと何故か発育が悪かったのだが、蕾を一つも付けないとは。
前にも書いたが、蕾は発芽した時から決まっていて、葉っぱの塊の中に隠されている。葉っぱが広がってその中に蕾がなければ、後でそのシャクヤクの枝などがどんなに大きくなっても、蕾が出現することは決してない。
ガッカリだ。
来年に期待しよう。
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夕映 ① 南側
当初は蕾がないんじゃないかと心配だったシャクヤク畑の夕映は、その後は順調に成長を続け、蕾もそれなりに大きくなってきた。
周囲にたくさんの蕾を付けたシャクヤクがひしめいているため、どうしても目立たず地味な存在に甘んじている。
夕映 ② 北側(玄関側)
北側はやはり日当たりのせいなのか、同じ品種なのに、南側のシャクヤク畑に比べて成長が遅かったわけだが、発芽が遅かっただけで、その後の成長は順調なばかりか、肝心の蕾の数は、どういう訳かシャクヤク畑のものよりも、ズッと多い。
この日、丁寧に数えてみると18個もあることが判明した。18個というのはすごい!

北側(玄関側)の夕映は一挙に大きな茂みとなってきた。良く見ると蕾がいくつも確認できる。

真上からのぞき込むように撮影すると、いくつもの蕾をハッキリと確認できる。
昨年も立派に咲いてくれた。これからの成長が本当に楽しみだ。
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麒麟丸
麒麟丸の他のシャクヤクにはない圧倒的な存在感と強烈な個性は抜きん出ている。

あっちこっちにあるルビーのように赤黒く光り輝く麒麟丸の蕾。

光の関係か色合いが随分と異なるが、蕾の強烈さは変わらない。
数もめちゃくちゃ多いその蕾は、ルビーのような赤黒く光り輝く様相を見せて、見る者の目を奪って来たのだが、この日もその更なる見事な成長振りを見せつけて、僕は思わず見惚れて、しばし立ち尽くしてしまった。
そのめちゃくちゃ印象に残る強烈な魅力を発散する蕾にグッと近づいてみよう。

麒麟丸の蕾のアップ。黒い花を咲かせそうだが、赤と白のしぼりである。

本当に印象的な赤黒く輝く麒麟丸の蕾。

まだ首はあまり伸び始めていない。今年初めて花を拝めそうだ。

真横からズームすると少しだけ首が伸び始めているのが分かる。

本当に変わった色の蕾である。これが赤と白のツートン、しぼりになるとは想像できない。
本当に素晴らしい。蕾を見るだけで、僕をワクワクドキドキさせるシャクヤクはこの麒麟丸だけ。正に魔性の魅力を放つと言うしかない。
じっくりと見てほしい。心をときめかす僕の気持ちをキット分かってもらえると思う。
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ソルベット
ソルベットも非常に遅かった発芽とその後のゆっくりとした発育振りを跳ね除けて、ようやくドンドン大きくなってきた。
当初は全く発芽してくれないのかと不安になったものだが、今ではこのとおり。

発芽が一番遅かったソルベットもここまで成長してきた。

アングルを少し下にずらしてみる。もう直ぐ葉っぱが広がりそうだ。
真上からのぞみ込むと、蕾をしっかりと確認できるのである。嬉しい限りである。

真上からのぞき込むと蕾をハッキリと確認することができる。

これは他の葉っぱの塊の中にも蕾が隠れていてくれそうだ。楽しみでならない。
ソルベットの花の美しさは群を抜いており、このまま蕾が育ってくれることを切望してやまない。
サラベルナール
また繰り返してしまうが、サラベルナールは昨年の10月に植え付けたばかりの新しい株。
植え付けた翌年からたくさんの蕾を付けて、花が咲くことは滅多にないので、今年は期待していなかったのだが、どうやら一つの蕾は、このまま育ってくれそうだ。

サラベルナールのかわいい蕾。
とにかく背が低いのが気になるのだが、この一つの蕾が無事に育って、どんな花を咲かせてくれるか楽しみでならない。
次回に続く。