我が家に30年来咲き続けたサルスベリ

このブログでも何度か話題に取り上げ、写真もたくさん見てもらった我が家のサルスベリ。あの5本の幹に分かれたピンク色のそれなりに大きなサルスベリのことである。

あのサルスベリ、僕が今の家を購入して直後に植えたものなので、この家と同じだけの長さに渡って付き合ってきた。

家を購入した時点で、サルスベリを植えてもらった。僕はサルスベリが昔から大好きだったのだ。地表から5つの幹に分かれて咲く姿はかなり気に入っていて、今まで約30年の付き合いになるが、この度、一大決心をして伐採することにした。

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いつも不満が付きまとっていた

30年間もこのサルスベリと付き合ってくると、もちろん愛着も沸いてきて、毎年ちゃんと世話をしてきたが、遂に嫌になってしまった

色は薄めのピンク。毎年かなり良く咲いてくれた。百日紅という和名のとおり、毎夏3カ月以上に渡って咲き続けてくれた。

一方で、サルスベリはかなり手数のかかる木で、花が咲き終わった後は暫くの間、紅葉を楽しんで(サルスベリは紅葉する!)、その後はとにかく派手に剪定をしなければならない。

別に剪定しなくても花が咲かなくなるわけではないだろうが、サルスベリは本当に変わった木で、思い切って枝を切れば切る程、翌年新たな枝が勢い良く伸び出し花もより豪華に咲き誇ると言われており、どこでもきれいに剪定をするので、もちろん僕も毎年それを繰り返してきた。

毎年、花後に剪定が必要になるというのはサザンカでも一緒だが、サルスベリの剪定はレベルが違う。伸び出している枝を全てツルツルのあの幹からバッサリと切ってしまう必要がある。

そんなサルスベリのお約束の世話が面倒になったわけではない。年に1回の作業、どうってことはない。季節の風物詩、これはこれで毎年のルーチンワークとして楽しんでいたのも事実。

僕が今秋(ホンの数日前)、思い切って伐採、このサルスベリを除去しようと決心したのは、全く違う理由からだった。

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我が家のサルスベリの花そのものに強い不満

実は、我が家のサルスベリの花そのものに強い不満があった。ずっと以前から抱いていたものだったが、それはそれとしていい部分もあるよね、それなりに綺麗だよね、と自らに言い聞かせて来たが、遂に嫌になってしまったという次第。

不満は大きく3点あった。

我が家のサルスベリの花の不満

1.花の色。薄めのピンクで、遠目に見ても全くパッとしない魅力のない色。

2.花の咲き方。大輪にまとまらず汚い咲き方をする。まとまったドッサリ感が皆無。

3.花の散り方。まだ満開に咲いている真っ最中にも花びらがパラパラと落ちて来る。

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もう少し詳しく理由を説明する

1.僕が紫色のサルスベリに愛着があることは、ブログにも何度も書いてきたのでご存知だと思うが、我が家のサルスベリはピンク。ピンク色のサルスベリが嫌いなわけじゃない

ピンクといっても濃淡様々で千差万別だが、我が家のピンクは少しボヤっとした魅力に乏しい薄めのピンクで、遠くから望んでも全く目立たない。サルスベリの美しい花は遠方から見ても心がときめくものだが、全くそんなことには無縁の人眼を惹かないピンク

この色に不満があった。ピンクでもいい。紫じゃないから嫌だということでは決してない。

2.この咲き方が最大の不満だった。こんな変な咲き方をするサルスベリはあまり見たことがない。悪い方で際立っており失望感が強い

サルスベリはシーズンピークには伸び出した枝の先端部分に、風船のようにタップリと花を実らせる。サルスベリの花は個別の小さな花がビッシリと一斉に咲いて、それが全体として大きな花房となって咲き誇る花だ。風船あるいは綿菓子のように小さな花がまとまって一つの大きな花房となって咲く。ラグビーボールのようと言った方が分かりやすいか。

なのに我が家のサルスベリは、全体としてまとまることがなく、バラバラに咲く感じなのだ。汚い感じがする。こんな咲き方をするサルスベリは他に見たことがない。

花としてのボリューム感、タップリ感が決定的に欠けている

これが非常に不満だった。女房は剪定の仕方に問題があるというが、そうではなく残念ながらそういう咲き方をするサルスベリという個体の特殊性のなせる技。そういう種類のサルスベリだったということだ。

この咲き方が好きではない。

3.の問題は2と連動する。花が一つの大輪としてまとまらないだけではなく、バラバラに咲いた花が、パラパラと良く落ちてくる。他のサルスベリはそんなことはないと思っているのだが僕の先入観だろうか。

大きくまとまってほしいのに、まとまるどころか、小さなそれぞれの花がパラパラと落ちてくるので、更にまとまりに欠けてしまう

2022年の夏の開花の様子。それなりに綺麗だが、花としてのまとまりに欠ける。だらしないというかハッキリ言って汚い咲き方のように思える。
2022年の夏の開花の様子。それなりに綺麗だが、花としてのまとまりに欠ける。だらしないというかハッキリ言って汚い咲き方のように思える。

 

もう一枚見てもらう。

2022年の夏の開花の様子。花としてのまとまりに欠けるだけでなく、ピンク色にインパクトがない。実物は写真よりも色が薄い。ボヤっとしている感を否めない。
2022年の夏の開花の様子。花としてのまとまりに欠けるだけでなく、ピンク色にインパクトがない。実物は写真よりも色が薄い。ボヤっとしている感を否めない。

 

そんなわけで、我が家のサルスベリは花として大きくまとまらずバラバラに汚く咲く。その上、色もパッとしないというわけだ。

30年間それでもきれいだなと自分に言い聞かせてきたが、今年はもう嫌になってしまった。

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完全除去したかったが到底無理

このサルスベリにもう未練がないと決心すると、完全に除去したいと考えたが、かなり立派な木であり、根っこを全て引っこ抜くことは到底無理だと思われた。業者に依頼するしかない大作業となってしまう。

さすがに躊躇した。ということで、株や根っこは残ることを前提に、できるだけ下の方で伐採することにした。

下の方で伐採することに甘んじる

地表から40~50センチ位の位置で伐採することにした。

それでは来年、また切った部分からまた勢い良く枝が伸び出すことは目に見えているが、一度様子を見てみることにした。こじんまりと咲いてくれる分には差し支えないと思えた。

それでまた問題があれば、1年後に対策を立てればいいと判断した。

そこまで腹を括ると早急に伐採作業に入りたいのだが、今はまだ枝も伸び切って葉っぱもしっかり付いている状況。このまま下の方で切っても、大変なことになりそうだ。

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先ずは剪定、次に伐採

今回の作業を進めるに当たっては、2段階に分けることにした。

先ずは、例年どおりの剪定作業を済ませる。剪定作業を先にして、余計な枝や葉っぱを全て処分し、太い幹だけを残してから、次の段階として、その太い幹を下の方から思い切って伐採しようという計画である。

これは1日で済ませる作業量として、少しボリュームがあり過ぎるように感じた。第2段階の伐採は翌日か適当な後日やろうと考えていた。

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第1段階:剪定作業

当日(2025.11.18)撮影した写真を色々と見てもらおう。

先ずは剪定前。花が完全に終わって、色付き始めた葉っぱが散り始めている状況からスタートだ。

これを思い切って剪定する。これは毎年のルーチンワークとして繰り返しやっている作業ではある。こんな姿に様変わり!

枝や葉っぱを剪定すること自体はそれほど大変な作業ではない。大き目の剪定バサミでバサバサと切り落とすだけだ。

むしろ厄介なのはその後の作業。切り落とした枝と葉っぱの処理。これは家庭ゴミとして市の方で集めてくれるのだが、袋に詰め込まなければならない。ゴミ回収日に剪定ゴミは2袋までとなっているので、できるだけ嵩張らないように細かく裁断する必要がある。

この作業も嫌いではないが、かなり時間がかかる。

当日(2025.11.18)の昼前から剪定作業にかかって、袋詰めが終わって、その後周囲をきれいに清掃をして終わった時間は午後の2時半頃だった。約3時間かかったことになる。

この日の作業はここで終了とし、第2段階の伐採は翌日以降、今秋中に済ませればいいと思っていた。

もう作業は終了と作業服を着替え、家の中に入った。剪定で汚れたこともあって、直ぐに風呂に入ろうとしていた。

ところが、中途半端な作業とやり残しが何故か引っかかった。あそこまで済んだら、後はもうのこぎりでバッサリと切ってしまうだけだった。

5本も切らなければならないが、先送りをするよりもいっそのこと、思い切って今日のうちに切ってしまった方がよっぽどスッキリする。

急にそんな気がしてきた。

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第2段階:伐採作業

時刻はもう4時を回っていて、少しづつ暗くなり始めていたが、まだ作業は十分できるだろう。女房には反対されたが、作業再開で一気に切ってしまうことにした。物置にのこぎりを取りにいった。

こういうことは思い切ってやってしまうのが肝要だ。切ってしまうと決めたじゃないか、一挙にやってしまおう。体力の方はまだ十分残っていた。

折りしも急に雨が降り出した

位置を決めてのこぎりで切り始めた。

すると急にポツポツと来た。一体何だろうと確認すると、何と突然、雨が降ってきた。そんな兆しは全くなかったのに、急に雨が降ってきた。これには焦った。

のこぎりを挽いている真っ最中のこと。これは応えた。30年間も咲き続けたサルスベリの悲鳴というか、のように思えた。辛かった。

やむを得ない。一気に切ってしまおう。思わずのこぎりを挽く手に力が入る。

かなり手こずるかなと心配していたが、最初の1本はいとも簡単に切れた。1本切るのにホンの数分。サルスベリは柔らかくて、スイスイ切れた。

雨も降ってきたので、早く終えようと一気呵成に5本を伐採した。5本全てを切るのに10分もかからなかったと思う。

全くアッという間の作業であった。肩透かしというか、ちょっと呆気ない程だった。

切った断面を見ると、意外にも1本を除いて中に空洞がある。そのせいもあって切り易かったのかもしれない。
切った断面を見ると、意外にも1本を除いて中に空洞がある。そのせいもあって切り易かったのかもしれない。

今までの30年間に心から感謝したい。ありがとう!
今までの30年間に心から感謝したい。ありがとう!
5本の伐採した幹を立てかける。左側のニトリの袋の中に剪定した全ての枝と葉っぱが収まっている。驚く程コンパクトに収まった。かなり小さく細分化した。
5本の伐採した幹を立てかける。左側のニトリの袋の中に剪定した全ての枝と葉っぱが収まっている。驚く程コンパクトに収まった。かなり小さく細分化した。

この切られてしまった5本。もちろん死んでしまったわけではない。来春が少し恐ろしくもある。
この切られてしまった5本。もちろん死んでしまったわけではない。来春が少し恐ろしくもある。

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伐採後の庭の全体像

サルスベリが植えられていた場所は、もちろん玄関側のシャクヤク花壇の一隅である。これをバッサリと伐採したことで、庭の雰囲気が一変した。

それを見てもらう。

冒頭の写真とビフォーアフターで見比べてほしい。風景が一変してしまった。何だか寂しくもなってくる。
冒頭の写真とビフォーアフターで見比べてほしい。風景が一変してしまった。何だか寂しくもなってくる。

これが玄関側(北側)のシャクヤク花壇の全貌となる。
これが玄関側(北側)のシャクヤク花壇の全貌となる。

幹を2分割してゴミに出して終了となる

伐採された5本の木(幹)は、後日また伐採木の回収日が月に2回設定されているので、その日にゴミとして集積場所に出すシステムとなっている。

当市では1本当たりの長さが60cm以下なら伐採木もそもままゴミとして出せることになっている。切られた幹の長さは120cm程なので、これを2つに切ればそのまま出せる。

ちなみに来週水曜日が伐採木の収集日となっている。

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小さなあの「紫サルスベリ」に期待

こうして30年の長きに渡って我が家の夏を彩ってくれたサルスベリを伐採してしまった。冒頭でも書いたように、サルスベリの生命力は凄まじいものがあるので、来春はこの短い幹からドッと枝が伸び出して花を咲かせる可能性は濃厚だ。

その後の対応は来夏の様子を見てからにしたいが、今後は例のまだ幼い小さな「紫サルスベリ」に期待することにしたい。今年の夏も移植した後であったにも拘わらず、しっかりと咲いてくれた。

この小さなサルスベリを大切に育てていくつもりだ。

この小さな紫サルスベリも玄関側(北側)のシャクヤク花壇の中にある。元々のサルスベリと至近距離だ。
この小さな紫サルスベリも玄関側(北側)のシャクヤク花壇の中にある。元々のサルスベリと至近距離だ。

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