先ずは出来上がりを見てもらう

先ず先に、今回新たにチャレンジした実験の結果から見てもらおう。こんなに見事なドライフラワーが出現した。

完成したアレックスフレミングのドライフラワー。2025.5.27撮影
完成したアレックスフレミングのドライフラワー。2025.5.27撮影
完成したアレックスフレミングのドライフラワー。シリカゲル法。2025.5.27撮影
完成したアレックスフレミングのドライフラワー。シリカゲル法。2025.5.27撮影

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ダイソーの台所用品を使う!?

この見事なドライフラワーをどうやって作ったのか。これを順を踏んでレポートする。どんなチャレンジだったのか。

課題は明確だった。問題解決の手法で整理してみたい。

ある課題がある。本来のあるべき姿、理想を思い描き、現状とのギャップを分析し、そのギャップをどうやったら埋められるか、知恵を絞って考える。

① 僕の理想とするドライフラワーを作ろうとすると横に寝かすしかない
② 横にしてシリカゲルをかけて埋めると、下半分がシリカゲルと花の重みで潰れてしまう
➂ シリカゲルに穴を掘って埋めようとしても、穴が掘れず、花の下半分をシリカゲルの中に埋めることができない。

で、どうするのか?

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下半分を潰れないように守ればいい

花の下半分を潰れないに守ってやる。シリカゲルに穴を掘っても、崩れてしまって穴が維持されないなら、道具を用いるしかない

簡単に言えば、花の下半分を敷き詰めたシリカゲルの中にその形のままで埋められればいいわけだ。

と言って、乾燥剤のシリカゲルと分け隔てることはできない。シリカゲルと接触して乾燥が進まないと元も子もない。ドライフラワーを作ることができない。

去年、僕は手作りで、柔らかな針金を使って網状の丸い半形を作りそこで花の下半分を受けてやればいいと考えていた。

但し、不器用で面倒くさがり屋の僕は、イメージはできたものの、中々実際に作ってみることはできなかった。

そこで、自分のイメージに合う何か道具はないだろうか?何か市販の品物で活かせるものはないだろうか?と近くのダイソーをうろついていたところ、うまく見つかったのである。

「アッ!これだ!これだったらいい」と思った。かなりイメージに近いものを見つけることができた。

そして今年の開花と同時に大量に買い込んだ。大量と言っても6つだったが。

ダイソーなので、6個購入しても660円しかかからない。

これがそのダイソーで見つけたブツだ。台所用品コーナーにぶら下がっている。

ダイソーで購入した水切り用のザル
ダイソーで購入した水切り用のザル

 

野菜などを洗ったり、切ったりした場合の「水切りボール」だ。下にボール、その内側にザルのようなものが重なって2重になっている。

その内側のザルのような水切り部分。これが僕が探してしたものに、一番近かった。

これなら特別大きなシャクヤクの花でも、このザル部分に花半分を入れ込んで、そのザルごとシリカゲルに埋め込めば、花が潰れることは防げる。しかも水切り用の穴があっちこっちに開いているので、この穴部分からシリカゲルが入り込んで、乾燥も行ってくれるはずだ。

こういう目論見だった。

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アレックスフレミングを使う

先ずは、対象となるシャクヤクの選定だ。

これは自ずと限られた。我が家で圧倒的にたくさん咲いてくれたのはラテンドールだったのだが、純白のラテンドールは今後ドライフラワーにはしないと決めていたことは既に「ドライフラワー報告1」で書いたとおりだ。

夕映も麒麟丸もまだ開花しておらず、そこでクローズアップされたのは、1輪しか咲いてくれなかったあのアレックスフレミングである。

この花が実に見事に咲いてくれて、その色合いも素晴らしく、この唯一の大輪をこの姿のまま残せたらどんなに素敵だろうと考えていた。

そこでアレックスフレミングを使って、実験することに決めた。

花瓶に挿されたアレックスフレミング。2025.5.15撮影
花瓶に挿されたアレックスフレミング。2025.5.15撮影
花瓶に挿されたアレックスフレミング。2025.5.15撮影
花瓶に挿されたアレックスフレミング。2025.5.15撮影

 

ダイソーの「水切りセット」(僕が勝手にそう呼んでいる)は、内側のザル部分と外のボールとでセットになっている。両方で税込110円という優れもの。

ドライフラワー作りで必要となるのは、内側の水切り部分だけだ。

その水切りザルはかなり深めの形状をしているので、シャクヤクの花を守るにはうってつけだった。花によってはザルが大き過ぎて、これよりも一回り小さな水切りセットがあればベストだったが、ないものねだりをするのは止めておこう。

「大は小を兼ねる」で決行した。

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ザルごとシリカゲルに漬け込む

実際にこんな具合に作業を進めてみた。作業工程のポイントを写真に撮っておいたので見てほしい。

シリカゲルに漬け込む直前のアレックスフレミング。2025.5.15撮影
シリカゲルに漬け込む直前のアレックスフレミング。2025.5.15撮影
シリカゲルに漬け込む直前のアレックスフレミング。2025.5.15撮影
シリカゲルに漬け込む直前のアレックスフレミング。2025.5.15撮影
水切りザルに花を収める。
水切りザルに花を収める。
水切りザルはこうやってシリカゲルの中に押し込む。穴が開いているので、シリカゲルが中に入ってくる。
水切りザルはこうやってシリカゲルの中に押し込む。穴が開いているので、シリカゲルが中に入ってくる。
ザルとシャクヤクの花とのセッティング。真横に寝かせるが、花の下半分はザルの球形に守られている。茎も葉っぱも生かしている。
ザルとシャクヤクの花とのセッティング。真横に寝かせるが、花の下半分はザルの球形に守られている。茎も葉っぱも生かしている。
シャクヤクの花にシリカゲルを上から優しくかけていく。
シャクヤクの花にシリカゲルを上から優しくかけていく。
シャクヤクの花にシリカゲルを上から優しくかけていく。ドンドンかけていく。
シャクヤクの花にシリカゲルを上から優しくかけていく。ドンドンかけていく。
こんな風にシャクヤクの花がシリカゲルに埋もれていく。
こんな風にシャクヤクの花がシリカゲルに埋もれていく。
この後、茎にも葉っぱにも注ぎ込んで、全てを漬け込んでしまう。
この後、茎にも葉っぱにも注ぎ込んで、全てを漬け込んでしまう。

 

花をスッポリと包み込むザルはかなり大きいので、このザル部分も全てシリカゲルに漬け込むとなると、かなり大量のシリカゲルが必要となる。

シリカゲルは繰り返し使えるものなので、去年の10キロ程はそのまま使うとして、今年はかなり大掛かりのことを考えていたため、大量のシリカゲルが更に必要になってくる。

こうして、初めてトライしたザルを持ちいたシリカゲル法のドライフラワー作り。

わずか1輪しかないアレックスフレミングを実験台にして、初めて試みたドライフラワー作り。上手くいくのかどうか、ハラハラドキドキだ。

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ザルが乾燥化を阻害する不安から、長めに

シリカゲル法によるドライフラワーは、シリカゲルに漬け込んでから約1週間で完成するのが一般的だ。10日間も漬け込んでおけば完璧に乾燥する。

だが、今回は初めて試みる実験だ。

ザルというプラスチックの道具を花とシリカゲルの間にかませることになるため、その余計な物質によって、乾燥が阻害されるだろうことは容易に想像がつく。

1輪しかない貴重なアレックスフレミングの大輪を無駄にすることは許されない。慎重にも慎重を期して、12日間放置することにした。

シリカゲルに漬け込んだのは5月15日(木)。出してみたのは昨日27日(火)だった。

12日後に出した結果は如何に?

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見事なでき上り。大成功!

何とも素晴らしい結果となった。大成功。思っていた以上の圧倒的な完成ぶりに思わず感動した。

シリカゲルの中からドライフラワーになったアレックスフレミングの花が初めて顔を出した時、思わぬ美しさに息を飲んだ。すごい。めちゃくちゃきれいだと呆気に取られてしまった。

取り出しの工程。少しずつシリカゲルを出していくと、中からドライになったシャクヤクが姿を現してくる。
取り出しの工程。少しずつシリカゲルを出していくと、中からドライになったシャクヤクが姿を現してくる。
ザルの中からドライになったシャクヤクの花が姿を現した。
ザルの中からドライになったシャクヤクの花が姿を現した。
茎も葉っぱもまるで生花そのもの。完全にドライになっている。
茎も葉っぱもまるで生花そのもの。完全にドライになっている。

 

特に驚嘆させられたのは、その花の色。その深くて目が覚めるようなピンク色の鮮やかさとあまりの美しさに、心に戦慄が走り、思わずわなないた。

シリカゲルから姿を現したドライになったアレックスフレミングの花。
シリカゲルから姿を現したドライになったアレックスフレミングの花。
シリカゲルは新聞紙に出してしまうのが一番効率も良く、花も傷まない。
シリカゲルは新聞紙に出してしまうのが一番効率も良く、花も傷まない。
シャクヤクの花を潰れることから守ったザルは、かなり深さのあるものであることが分かる。
シャクヤクの花を潰れることから守ったザルは、かなり深さのあるものであることが分かる。
改めてシリカゲルから出したアレックスフレミング。漬け込む前と全く変わらない姿だ。
改めてシリカゲルから出したアレックスフレミング。漬け込む前と全く変わらない姿だ。
まるで生花そのもの。これがドライフラワーだと信じられるか!?
まるで生花そのもの。これがドライフラワーだと信じられるか!?
シリカゲルをきれいに落として、最後はドライフラワー専用の強化スプレーで光沢を出す。
シリカゲルをきれいに落として、最後はドライフラワー専用の強化スプレーで光沢を出す。

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長期保存用にガラス容器に収納

今回、ダイソーで購入した水切りザル。

シリカゲル法を用いながら、普通は花の部分しかドライにしないというルールを無視して、茎も葉っぱもドライの対象にするという僕の拘りを貫くに当たって、非常に有用なアイテムになることが判明した。

横にしてシリカゲルに漬け込むと、下になった花の半分が潰れてしまうという致命的な欠点を補ってくれることは良く分かった。

実験は成功した。これはかなり画期的なことではないかと喜んでいる。

長期保存したいため、ガラス容器(麦茶用のピッチャー)に収めてみた。背が高く中々適当なものが見つからなかったが、去年の夕映を飾っている容器の一回り大きなものを用意した。

もう少し茎を切って短くすれば、花が下がっていいのだろうが、葉っぱを切らざるを得なくなるため断念。ギリギリの位置だ。
もう少し茎を切って短くすれば、花が下がっていいのだろうが、葉っぱを切らざるを得なくなるため断念。ギリギリの位置だ。
下に敷いてあるのはシリカゲル。一番下の葉っぱの枝は付け根がシリカゲルに埋もれているが、繋がっている。
下に敷いてあるのはシリカゲル。一番下の葉っぱの枝は付け根がシリカゲルに埋もれているが、繋がっている。
花の裏面。潰れているので正面とは随分イメージが異なる。
花の裏面。潰れているので正面とは随分イメージが異なる。
左真横から撮影。裏面がそれほどペチャンコなわけでもない。
左真横から撮影。裏面がそれほどペチャンコなわけでもない。
右真横から撮影。こちらから見てもそれほどペチャンコには見えない。
右真横から撮影。こちらから見てもそれほどペチャンコには見えない。
ガラス容器の真上から撮影。ペチャンコ感はない。
ガラス容器の真上から撮影。ペチャンコ感はない。
ガラス容器の中のドライフラワーを花の部分のズームで撮影。
ガラス容器の中のドライフラワーを花の部分のズームで撮影。
ガラス容器の中のドライフラワーを花の部分のズームで撮影。
ガラス容器の中のドライフラワーを花の部分のズームで撮影。

 

 

 

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花が大き過ぎて入らない!

実はこれだけ大きな容器でも、上部が細くなっているため、花がつかえて入らないことが判明!焦った。

 

入り口に対して花がこんなに大きい。
入り口に対して花がこんなに大きい。
これをどうやって中に入れるのか、途方に暮れた。慎重ながらも強引に押し込んだ。
これをどうやって中に入れるのか、途方に暮れた。慎重ながらも強引に押し込んだ。
真上から撮影。これがドライフラワーなのである。
真上から撮影。これがドライフラワーなのである。

 

どうしようもないため、かなり強引に中に押し込んだ。バリバリ壊れてしまうことはなくてホッと一安心。

もっと大きないい容器がなかったのかと悔やまれたが仕方ない。このドライフラワーはもう二度と瓶の中から出すことは不可能だ。

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新たな課題も浮上

但し、100点満点だったわけではない。

今回、課題だった下部分がペチャンコになる点は回避されたが、何と今度は今までと逆に上の部分が潰れてしまっていることが判明した。まだ1回しか試していないので、確実なことは言い難いのだが。

ペチャンコになる下半分は実にきれいだった。だが、例年潰れることのない上半分が少し潰れていた。

裏面(横にした際の上の部分)を写すとこんな形で、潰れている。
裏面(横にした際の上の部分)を写すとこんな形で、潰れている。
少し潰れているのが分かるだろう。
少し潰れているのが分かるだろう。
横から撮影するとこのとおり。半分がやっぱり潰れている。去年までとは逆で、上側が潰れてしまっている。
横から撮影するとこのとおり。半分がやっぱり潰れている。去年までとは逆で、上側が潰れてしまっている。
ザルを用いなかった去年よりはずっとマシだ。大成功と言っていいだろう。
ザルを用いなかった去年よりはずっとマシ。大成功と言っていい。

 

少しショックだった。どうしてこんなことになったんだろうか?

もう少し慎重かつ丁寧にシリカゲルをかければ回避できたと思うので、次回(来年になってしまうが)、また新たにチェレンジしたい。

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ザルを使って更に大胆なチャレンジ敢行!

今回ダイソーの水切りザルを使って、懸案の課題を克服した僕は、実は、もっと壮大なとんでもないドライフラワーに挑んでいる

詳細は、次回以降とさせてもらうが、「シリカゲルを用いたドライフラワー作りの限界に挑むものとだけ予告しておきたい。

かなり大掛かりで大胆な挑戦だ。これを実行するにあたって、今年もシリカゲルが新たに5キロも必要になったことだけは披露しておきたい。

果たして結果や、いかに

これは大きな挑戦だ。シリカゲル法によるドライフラワーがどこまでの規模とスケールで作り上げることができるのか?それを作るに当たって、今回の水切り用ザルがどのように役に立つのか、興味は尽きない。

既に5月17日にシリカゲルには漬け込んである。

非常に大掛かりなドライフラワー作りなので、最低でも2週間はシリカゲルに漬け込んでおきたいと考え、取り出すのは6月に入ってからになる。

果たして、結果やいかに!?

請う。ご期待!

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