前回に続くサザンカの年末の開花報告

我が家に植栽されている17本のサザンカが今年は例年になく見事に咲いてくれたという報告をさせていただいた。

そこでも書いたことだが、我が家には全部で17本のサザンカが植えてあって、いずれもピンクや赤など赤系統の花が咲くのだが(白い花のサザンカも植えてあったのだが、枯れてしまった)、品種は3種類混じっている。

その中に4本植えられている非常に太い幹の丈夫そうに見える品種は、花そのものも大きくゴージャスで、見応えのある品種なのだが、その品種が今年はたくさんの蕾をつけてくれて、過去に例がないくらいに見事に咲いてくれた。

そのレポートが前回のもの。

その4本の大輪を咲かせてくれたサザンカは、既に花はすっかりと萎れて散り始めており、ここでは写真をお見せしないことにする。花の散り際はあまり美しいものではない。

前回レポート時にはまだ咲いていなかった遅れて咲いてくる他の種類がこの年末にどうなったのか、それが今回のレポートだ。

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ありふれた普通のサザンカがあまり咲かない

残りの2つの品種のうちの多くは、ごくありふれたどこにでもある最も一般的なサザンカである。名前は知らないが、本当にごくごくありふれたもの。

現在、あっちこっちの庭先で賑やかに咲いているのを見かけるのだが、我が家のものはあまりパッとしない。本当に残念なことだ。

だが、我が家のサザンカを一度紹介した以上、あまり咲いてはいないのだが、それはそれとして記録に残し、配信しておこうと決心した次第。

今の状況(2023.12.28現在)

こんな感じ。あまり咲いてくれなかったが、写真で個別に撮影すると、それなりに美しい。見てもらおう。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾①

隣り合っていた2つの蕾が同時に開花し、てこんなに美しい花を咲かせてくれた。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾②

先に咲いた前回紹介の品種に比べると見劣りするが、それなりに咲いてくれた。サザンカは緑の葉に赤い花、黄色い雄しべと3色のコントラストがハッキリしていて美しい。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾③

緑の葉っぱの茂みから赤い花が浮かび上がる。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾④

濃いピンクの花弁は非常に柔らかくて、直ぐに痛んでくるのが玉に瑕だ。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾⑤

日を浴びて花も喜んでいるかのよう。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾⑥

狂い咲きとはいかないもののそれなりに良く咲いてくれた。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾⑦

上の写真の花のアングルを変えたもの。

我が家の庭で咲いたサザンカの第2弾⑧

まだ蕾はたくさん残っているので、この後もしばらくは楽しめそうだ。

サザンカと椿の決定的な違い

前回もサザンカ(山茶花)とツバキ(椿)の違いに少し触れた。この二つの花は非常に良く似た姉妹のような花だ。シャクヤク(芍薬)とボタン(牡丹)との関係にそっくりだ。こっちは兄弟と呼ぶべきか。

どちらかという大きな木になるツバキと、小柄な木でひっそりと佇むサザンカという違いは、誰にも直ぐに分かるだろうが、この両者には似ていて非なるものがいくつかある。

その中でも特に重要な違いについて触れてみたい。

香りの有無(非常に良く香るサザンカ)

香りの有り無しが先ずは大きな違い。ツバキの花は立派なのに、香らない。無臭なのだ。それに対してサザンカの花は大いに香る。しかも甘くてとってもいい香り

前回の我が家の庭で大きな花が例年になく咲き誇った様子をレポートさせていただいたが、あの大輪も非常に甘い香りを惜しげもなく撒き散らせて、周囲に甘美な香りを漂わせてくれた

我が家の庭一面が(と言っても非常に狭い庭だ)、サザンカの甘い香りで満たされた

実は、この香りの有無についてはシャクヤクとボタンも全く同じ関係にある。あの豪華なシャクヤクの花は非常にいい香りがするのだ。

一方で、シャクヤク以上に大輪となるボタンの花は全く香らない。

僕にとっては花の香りはどうしても捨て難く、花の魅力そのものと直結するだけに、いくら立派な美しい大輪とは言っても香らない花は少し寂しい。花の大きな魅力が欠落しているようで残念でならない。

そう点でも、僕はシャクヤクとサザンカが好きなのである。

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花びらの散り方(パラパラと落ちるサザンカ)

もう一つの重大な違いが、花びらの散り方だ。ツバキの花は良く知られているように花そのものが突然、そのまま落ちる。満開に咲いている花が、その満開の状態で突然、首元から落ちる。つまりツバキには花びらの散り方という概念そのものがない。言ってみれば花のまま落ちるのである。

そのツバキならではの特徴を嫌がったのが武士、侍だ。ある日、突然、お家断絶とか切腹とか、勢いのある真っ最中に突然、首が落とされるというイメージそのもの。確かに武士にとってはいかにも不気味、縁起でもないという心情は良く分かる。

したがってツバキはお寺や神社にはあっても、武家屋敷には植えられていないようである。

逆に言うと、ツバキは花が満開で咲いている状態で落ちるので、ツバキの木の下にはきれいな花がそのまま転がっていることになる。

これを巧みに利用したのが、黒澤明監督の「椿三十郎」だ。「赤い椿の花と白い椿の花を川に流す」有名なシーンが撮れたのも、このツバキの特性があればこそ。

一方で、サザンカの方は、花びらの一枚一枚がバラバラに落ちる。シャクヤクを始め、多くの花がこういう経過をたどる。

前回紹介した大輪のサザンカの花びらが落ちている様子①

大輪のサザンカの花びらが落ちている様子①。こんな具合に1枚いちまいバラバラ落ちる。

前回紹介した大輪のサザンカの花びらが落ちている様子②

大輪のサザンカの花びらが落ちている様子②。サザンカの花の日持ちは悪く、これから蕾が開花しようとする傍らで先に咲いた花は散り始めている。何だがとても儚い。

 

サザンカの木の足元は、真っ赤な花びらで絨毯を敷き詰めたようになる。

ネットで見つけたサザンカの写真

こちらは前にも取り上げたネットで見つけた写真の引用。本当にサザンカの花びらによるピンクの絨毯としか言いようがない。

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職場の一隅で見かけた見事なサザンカ

前回のサザンカのレポートでも触れたように、サザンカは時に狂い咲きのように咲き誇り、木そのものが全体として真っ赤っかになるようなことさえたまに見かけることがある。

そんな狂い咲きサザンカを、僕の職場の病院で見つけたのでビックリしてしまった。病院の広い敷地の片隅に発見。片隅とは言っても病院の敷地に入る入り口部分。ところがここが意外と目立たない。

僕は毎日通勤しているのに、ある日、偶然に初めて気が付いた。

これを見てほしい。実に見事なものだ。

職場の病院の敷地入り口あたりに咲いているサザンカの写真①

職場の病院の敷地入り口あたりに咲いているサザンカの写真①。これには驚かされた。

職場の病院の敷地入り口あたりに咲いているサザンカの写真②

同②。真っ青の空に良く映える。

職場の病院の敷地入り口あたりに咲いているサザンカの写真③

同③。本当に見事に咲いている。

 

この花を見ると大きさや形状など、我が家の今回取り上げたサザンカと全く同じ品種だろうと思われる。どこにでもある一番典型的なありふれたサザンカだ。

この見事な花の咲きようはどうだろう。ほとんど狂い咲きと呼ぶしかない。

我が家と同じ品種なのに、どうして我が家のサザンカはこんなふうに咲いてくれないんだと、少々嫉ましく思えてくる。日当たりが決定的な違いだと思われるが、それにしても豪華なものだ。

仕事で外出し、病院に戻った際に発見し、病院の職員出入り口からわざわざ戻って写真に収めた。あまりの見事さに、しばらくボーッと見惚れていた。

職場の病院の敷地入り口あたりに咲いているサザンカの写真④

同④。木全体が真っ赤に見える正体がこれ。こんなにビッシリと咲いているのである。

職場の病院の敷地入り口あたりに咲いているサザンカの写真⑤

同⑤。狂い咲きと呼んでしまいたくなる。とても真冬の光景とは思えない見事な花の狂乱ぶり。

厳寒の真冬に真っ赤に咲き誇るサザンカに乾杯

サザンカはツバキと比べても何となく控えめな花というイメージが強い。国民的な演歌ともなっている大川栄策が歌う「さざんかの宿」も不倫の歌であり、何となく表に出ることができない隠れた控えめな花というイメージが増すばかりだ。

ところが、実際のサザンカは、真冬とは言いながらも雲一つなく晴れ渡った青空の元で赤い花が狂い咲きする実に元気一杯の逞しい花である。

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サザンカの花言葉

サザンカの花言葉は、「ひたむきな愛」「ひたむきさ」「理想の恋」「困難に打ち勝つ」とされている。

あの演歌から想定されるイメージとは真逆であり、僕が書いた実際のサザンカのイメージによっぽど近い。

どうしてこんな花言葉が付いたかと言えば、他の花々がすっかり枯れ落ちてしまう厳寒の冬に花をつけるからだという。正にサザンカは真冬に咲く花として非常に貴重で、極めてポジティブに評価されている花なのだ。

本当にそう思う。この寒い日々、木々からはあの美しかった紅葉もすっかり散ってしまって、葉っぱすら付いていない裸の木になってしまう。どこを見ても花なんか咲いていない。

そんな中にあって、唯一サザンカだけが真っ赤あるいは真っ白な花を咲かせ、凛とした佇まいで寒さにも耐えて見事に咲き続けている。時に狂い咲いて木そのものを真っ赤に染めてしまう程に。

本当に勇気を与えてもらうと当時に心の中に明るい灯をともしてくれる花だ。

サザンカからシャクヤクの発芽という厳冬のリレー

そのサザンカも姿を消してしまった後の一番寒い時期には、いよいよ待望のシャクヤクの驚くほどの真っ赤な新芽が地表に顔をもたげて来る。

サザンカの後にシャクヤクの発芽というこの寒い冬のリレーが何とも嬉しい。

それまでの間、今はとにかくサザンカを愛でることにしたい。

 



 

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