庭のシャクヤクは枯れても切り花が咲き続けた

GW最後の暴風雨にさらされたシャクヤクたちが、意外にも持ち堪えて、その後も立派な花を咲き続けてくれたことは詳しくレポートさせてもらったとおりだが、それからしばらくして、さすがにほとんどのシャクヤクは枯れてしまった。

意外にも最後に輝きを放ったのは、切り花にして部屋の中の花瓶に挿したあった花たちだった。

切り花は意外にも強いのである。

前にも紹介したが、園芸に詳しくシャクヤクも育てている近所のおじさんから「シャクヤクは切り花にしてもかなり日持ちするんですよ、ボタンとは大違い」と聞いていたのだが、その方のおっしゃるとおりだった。

確かに雨や風の影響を受けずに部屋に中で大切にされるシャクヤクの方が、いくら切り花になっているといっても、強い側面があるのだった。

蕾の段階で切って花瓶に挿しておくと、しっかりと蕾を膨らませて、大きく花開いてくれる。

今回は最後に輝きを放った花瓶に挿されたシャクヤクの花々を見ていただく。

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玄関側の「夕映」

最後にひときわ見事な大輪を満喫させてくれたのは、あの玄関側というのは日当たりのあまり良くない北側だったのだが、そこに咲いてくれた沢山の夕映だった。

花瓶の中でも、その圧巻の美しくも豪華な姿を見せ続けてくれた。これは本当にありがたかった。

これは写真をじっくりと見てもらおう。

花瓶に挿した夕映の写真①
とにかくゴージャスなのである。5月9日撮影
花瓶に挿した夕映の写真②
やっぱり見栄えするのである。5月9日撮影
花瓶に挿した夕映の写真③
夕映と麒麟丸。夕映の大輪振りがすごい。手前の開花しつつある小さな夕映がかわいい。その横にある小さな蕾はラテンドール。5月11日撮影

シャクヤクシーズンの最後にしっかりと楽しませてもらった。

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「麒麟丸」は長いこと咲き続けた

麒麟丸は、我が家の8種類のシャクヤクの品種の中では、かなり花の日持ちがいい方で、花瓶の中でもずうっと咲き続け、大いに満喫させてもらった。

元々はラテンドールや夕映のような大輪ではなく、どちらかというと花そのものはシャクヤクとしては小振りな方に属する品種だった。

今回あれだけたくさんの蕾が開花してくれたことで良く分かったのだが、花が小振りの方が日持ちが長いように感じられた。

だが、これは僕の表層的な観察に過ぎないかもしれない。

麒麟丸の花の日持ちが長かったのは事実であり、間違いないのだが、それは花そのものが小振りだから日持ちしたとは言い切れない。

振り返ってみると、この麒麟丸という品種は、この写真観察日記でもその中核を占めるほど詳細な報告をしてきたのだが、何といってもルビーのように赤黒く光り輝く蕾の変遷と、ある程度の大きさに到達した蕾が、他の品種ならそのままとっくに開花するはずなのに、開花目前の蕾がそのまま足踏みするかのように、一向に開花してくれずにヤキモキさせられたことを鮮明に思い出す。

「もしかしたらこのまま開花しないんじゃないか」と真剣に不安になってしまったほどだ。

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蕾の期間が長く、開花してからも長い

結局、麒麟丸という品種は、時間がゆったりと流れる極めて珍しい、貴重な品種といえそうだ。

蕾の期間が非常に長く、ようやく咲いてくれた花も直ぐに散ってしまうことがなく、かなり長い期間咲き続けてくれるのである。

ドンドン急成長して、一気に大輪を咲かせる品種の魅力も格別なものがあるが、麒麟丸のようにゆっくりと時間をかけて開花に至り、開花した後も他のシャクヤクに比べて、かなり長い間咲き続けてくれる麒麟丸の魅力は、実に抗しがたいものがある。

切り花にした花瓶の中でも、ずうっとその美しい姿を見せ続けてくれた麒麟丸に感謝したい。

花瓶に挿した麒麟丸の写真①
麒麟丸の紅白の絞りははなそれぞれによって随分違いがある。花一つひとつに個性が輝く。5月11日撮影
花瓶に挿した麒麟丸の写真②
同じ切り花を真上から撮影したもの。5月13日撮影
花瓶に挿した麒麟丸の写真③
これは全体的に白っぽい。5月13日撮影
花瓶に挿した麒麟丸の写真④
こちらはかなり紅がにじみ出ている。5月13日撮影
花瓶に挿した麒麟丸の写真⑤
深い芸術性を感じさせてくれる花。5月10日撮影

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最後にしっかりと鑑賞できた「ソルベット」

開花目前の一番ワクワクさせられる大事な時期に台風並みの暴風雨に直撃されたソルベット。

ずっと楽しみにしていた美しい花の姿は、その多くを切り花で味わった、といっても決して過言ではない。

暴風雨が去った後で、何とか耐え抜いたソルベットは庭でもその美しい花の姿を立派に披露はしてくれたが、蕾の段階のものは全て切り花にして、花瓶に挿した。

その花瓶の中で、蕾が膨らみ、やがて開花してくれたのである。

以前の日記で、「ソルベットの花は、その姿をドンドン変化させていく」「咲いてからの時間の経過と共に、その姿を変遷させていく珍しい品種」と紹介したことがある。

切り花にした花瓶の中で、そのソルベットの花の姿の変遷をまじまじと観察することができた。小振りな花なのだが、姿を少しずつ変えて行ってくれるのは、他の大輪のの豪華な花とは違った楽しみがあった。

花瓶に挿したソルベットの写真①
こちらはかなりボリュームがある。5月13日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真②
非常に繊細な感じがする花だ。5月13日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真③
この美しさに感嘆させられる。5月13日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真④
これは上のものとは随分と咲き方が異なっている。5月13日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真⑤
真上から撮影してみる。5月13日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真⑥
小振りで繊細だが、非常に美しい花。5月13日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真⑥
満開に咲き切った姿がこれだ。5月13日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真⑦
同じ品種なのに随分と造形が異なっている。5月15日撮影
花瓶に挿したソルベットの写真⑧
左側は最終段階。この後は花びらが散り始めてしまう。5月20日撮影

 

多くのシャクヤクが花びらを散らし、枯れてしまった中で、最後の最後に、花瓶の中で可憐な姿を見せ続けてくれたソルベット

我が家のありとあらゆるシャクヤクの中で、発芽から成長、開花に至るまでの全ての工程において一番遅かったソルベットは、結果的には、期待どおりに最後の最後まで咲き続けてくれたのである。

花そのものは小振りで、豪華という言葉は似つかわしくなく、あくまでも繊細にして可憐な花だったソルベットの美しさを今年の最後に満喫できたのは、想定どおりで、分かっていたことではあったが、実際にそのとおりになって、ソルベットと共に我が家のシャクヤクが終わりを告げた

実に感慨深いものがある。

 

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短期集中連載のシャクヤク写真日記、いよいよこれで終わりと思いきや、まだまだ続く予定である。

次回もお楽しみに。

 

 

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